佐々木美和はチャイルドライフスペシャリスト(CLS)と呼ばれ、北米で生まれた専門職の資格をもつ。
闘病生活をしている子供たちと、話したり遊んだり一緒に過ごす中で「見えづらい感情」をくみ取り医師や看護師に伝える「子どもの代弁者」である。
そんな佐々木美和さんの、CLSとしてのお仕事についてまとめてみましたのでご覧ください。
佐々木美和 cls は子どもたちの声をくみ取るスペシャリスト
入院や闘病生活を強いられている子供たちがいる。
その子たちの不安や恐怖を取り去り、安心して院内生活が送れるよう心の支援を専門に行う
“チャイルドライフスペシャリスト”という職業がある。
佐々木美和さんは、チャイルド・ライフ・スペシャリスト(通称 CLS)の日本における
パイオニアの一人である。
見たことのないたくさんの機械、白衣の人たち、初めての処置・検査、病気や治療による痛みなど
入院中の子供たちは、はたくさんの不安やストレスを抱えて頑張っています。
CLSである佐々木美和は、子供たちに寄り添いそれらを軽減し、医師と患者の間に立ち、自らが
主体的に治療に向かえるようにサポートを行っている。
チャイルドライフスペシャリスト(CLS)とは、どういう職業?
CLSはアメリカの国家資格レベルの資格で「子どもの代弁者」と言われ、絵本や遊具など遊びをはじめとするプログラムを用いて、治療中の不安やストレスを軽減させ、子どもの成長や発達の支援だけでなく、家族の心理的、社会的支援をも行う専門職です。
アメリカのAssociation of Child Life Professionals (ACLP)という、民間のCLSのための職能団体が1986年から認定しています。
資格取得にはまず、大学の卒業資格が必要で、その上でアメリカ又はカナダの大学または大学院で必要な科目の単位を取得し、さらに600時間以上の臨床実習を行って初めて資格取得の受験資格が得られます。更に、取得しても5年毎に資格の更新(自己研鑽記録の提出が必要)があり、大変厳しく管理される資格です。
CLSが生まれたアメリカでは、小児科学会が「質の高い小児医療のためにはチャイルドライフは欠かせない要素である」と断言しているほどで多くの子ども病院や小児病棟では一般的な存在になっています。
日本でも少しずつ広がってきておりますが、勉強はじめ、実際の患者や医師とのやり取りでは、すべて英語でのやり取りですから日本人にとっては非常にハードルが高い資格となります。
現在日本では約 50人のCLSが小児科など医療の現場で医師や看護師と共に活躍をしています。
時々看護師と間違われますが、診察やからだに処置をすることはありません。
CLSは、医師、看護師も含めた医療者が、子どもたちが嫌がることをするだけの存在ではなく、一緒になって病気やけがと向き合っていくパートナーである、という関係性の構築を目指しています。
佐々木美和さんの「受け入れるという生き方」
佐々木美和さんは、現在CLSとして毎日病院にて子供やその家族と関わっていますが、
そのアメリカ留学時の臨床実習で大切なものを得ました!
それは「受け入れるという生き方」です。
もともと佐々木美和佐んは英語が得意ではなかった。初めて実習をした保育園で、子供たちのしゃべっていることがわからない、こちらが伝えたいこと思っていることが伝えられない状況でした。ですから、とにかく上手に英語をはなそうと頑張っていました・・・。
そんな時、いわれた指導教官からの言葉でした・・・・
『あなたは英語を上手くしゃべれないから、私たちと同様に子供と関わることができない』
『でも言葉が不十分な分、私たちに見えていないものが見えている。あなたにしかできないかかわりがある。だからそのままでいいのよ』と、
それを聞いた時、なんだかとっても楽になりました。
それからは、できない自分を受け入れて、あきらめて
『私、英語できないの教えて!』とこどもと向き合うようになったそうです。
そうすると不思議と、こどもたちも私のことを受け入れてくれて
どんどん楽しく深く関われるようになりました。
ありのままに自分を受け入れて、ありのままで相手と向き合うと~
お互いに少し心を開いて良い関係が築感じがします。
この経験から、子供たちと向き合う場合は、どんな状況でも“本人の気持ちを受け入れることが大切”だと感じたそうです。
その考えに至った経験を、佐々木美和さん自らがお話ししている動画(講演)がありました!
こちらです、興味のある方は是非ご覧ください。
⇒⇒⇒ 「受け入れるという生き方」
おわりに
以上、佐々木美和さんの、CLSとしてのお仕事についてまとめてみました。
北米では現在95%以上の小児科・こども病院でCLSが働いているとのこと。
小さな子供たちの「言葉にできない思いを理解し、代弁してくれる人=CLSがいる」・・・
なんだかとても希望を感じました!
小児科の病棟にはなくてはならない存在だと感じました。 日本の病院でもCLSが常駐して頂けける状況になれば安心ですね♪~
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